パニック障害になって気づいたことや、実感したことはたくさんある。そして、本当に大切な人について考える時間にもなった。
人間関係
病気になると人の優しさが凄く身にしみた。言葉や態度で自分の気持ちもすごく左右された。
この病気になってすごく心配してくれる人、ごくわずかだがなんかよそよそしくなった人いろいろだった。正直自分が良く思っていた人にそうされるのはショックだった。でもきっと、この病気で働けなくなることが理解できなかったんだろうなと今では思う。
休みが長くなるほど、誰も連絡をくれない…それに落ち込んだ時もあった。前のわたしは誰にでも好かれたい。嫌われたくない気持ちがどこかにあったから、無意識に顔色を伺って合わせる癖もついていた。だから、それなりにうまくやっていけていると思っていた。いろんな人が心配して連絡をくれるのをどこかで待っていた。でも、実際は違ったしそれに勝手に落ち込んだ。
逆の立場だったら、職場では仲良く話しても、プライベートまで付き合いのない人に、「体調どう？」とはなかなか連絡できない。そして、自分の生活でみんな精一杯だ。
でも、あの時のわたしは考える時間がたくさんあったし、全てがマイナスにしか考えられなかった。心身ともに弱っていたからでもあったと思う。
心配して連絡をくれる人もいたし、相談にのってくれる友達もいた。なかなか身についた癖は簡単には抜けなくて落ち込んだりすることもあるけど、ありのままの自分のことを本当に心配してくれている人、いつも助けてくれてる人たちのことを大切にすることを考えていこうと思うことにした。
子どもとの距離
パニック障害になってから、子どもたちには不安な思いをさせたし、入院したりと淋しい思いもたくさんさせてしまった。でも、前より距離は近くなった気がする。
特に長女とは寝る前によく語り合うことが増えた。そんな中で、「ママはお仕事してた時、ここ数年は本当によく怒ってた。怖くて何も聞けなかった。ママが1階で寝てて妹と2人で2階にいる時がすごく楽だった。正直あんまりママのこと好きじゃなかった」そう言われた時に、自分は育児も仕事も完璧にやってきてたと思っていたから、衝撃を受けた。
私が完璧に仕事と育児両立できていると感じていたのは自己満足だったんだと思った。職場でニコニコ笑顔でいる反面、家ではそれがストレスとなり爆発していたことに気づいてなかった。このまま過ぎていたら、長女との距離はもっと遠くなっていたと思った時、パニック障害に助けられたと思った。
次女は保育園の頃も小学校になってからも、園や学校ではしっかり者。家に帰ると喜怒哀楽が激しくなるし、自分をしっかりアピールしてくる(笑)正直わたしの雷が落ちる率は高い。そんな次女も私が調子悪い時は2階からタオルケットや枕を持ってきてくれたり、おでこに濡れたハンカチを置いてくれたり、そばに来て張り切っていろいろ動いてくれる。
最近も大きい発作が出て病院に行く時、姉と2人で「何したらいい？」って凄く動いてくれた。発症した頃は発作が起きると泣いていた子が、こんなにたくましくなったんだと涙が出そうだった。
両親との距離
両親とは、働いていた頃は電話しても出ない事が多いし、急用とかそんな時しか連絡もなかった。何より私も忙しくて精一杯だった。パニック障害になってからは、たくさん病院にも来てくれたし、家にもたくさん来てくれた。泊まって一緒にいてくれた。今も買い物や病院に連れていってくれて一緒に待っててくれる。どう？って連絡くれたり、電話も必ず出るようにしてくれている。
本当なら親孝行たくさんしなきゃいけないのに、頼りっぱなしで助けてもらってばかりで…。本当にいつも感謝しかない。
お義母さんとお義父さん
旦那の両親にも助けてもらってばかり。働いていた頃もずっと助けてくれていた。そして、パニック障害になってから入院中や私の調子が悪い時は子どもたちを預かってくれていた。今もたくさん助けてくれている。少しの変化に気づいて喜んだりもしてくれる。調子が悪い時はすぐとんできてくれる。本当に感謝している。
旦那と
旦那にもたくさん協力してもらっている。パニック障害前は買い物は絶対私だったけど、子どもを連れて行ってくれるようになった。何よりわたしの変化もちゃんと見ていてくれている。時には嫌味も言われるし、イラっとすることもあるけど、お互い様だしそこは仕方ないかと思っている。前はこんな風に感じなかったけど、今は家にいてくれるとホッとする。
パニック障害になって、発作も予期不安も自律神経症状も本当に辛い。でも、こうして気づけたことってたくさんある。感謝することが増えた。家族にありがとうって言うことが増えた。そして、私が大切にしなければいけないのは誰なのか、何なのか、気づけたことに感謝している。
そして、自分もしっかりと前を向いていかなければと思っている。