そんな日を何日過ごしただろうか…。精神科受診の日がやってきた。そこは車で1時間以上かかる場所だった。それでも、精神科のない所に住んでいる私にとっては近い場所だった。
車の助手席に座席を倒して乗っているだけ…それだけのことが苦痛でしかなかった。信号が赤になり車が止まることさえも不安になった。車が渋滞してくるとドキドキしてきたし、初めて行く場所に道がわからないと言われるだけで頭が混乱し不安がおしよせた。
なんとかクリニックについた。そこは、こじんまりとしたビルの中にあった。初めての精神科に少し緊張したが、受付の人が明るくて親切でホッとした。想像とは違い待合室にいる人も一見どこが悪いのかわからなかった。
問診票を書き、名前が呼ばれた。優しい雰囲気の先生だった。話し方も穏やかだった。私は全てを話した。「パニック障害でしょうね」。『やっぱりそうなんだ』病名がはっきりしたことで、自分の症状に納得できた気がした。私「治りますか?」先生「治りますよ」そう笑顔で答えた先生の言葉に希望が見えた気がした。
しかし、私が抱いた希望がとても長い道のりになることはその時の私は思いもしなかった。
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